会議中にメモを取りながら話を聞き、終了後に議事録をまとめる作業は、思っている以上に時間がかかります。そこで活用しやすいのが、会話の録音・文字起こし・要約をAIで処理できるAI議事録ツールです。
ただし、AI議事録ツールは「文字起こしができるか」だけで選ぶと失敗しやすく、会議ツールとの連携、要約、検索、データ管理まで見ることが大切です。
迷ったら、①日本語の文字起こし、②Zoom・Meet・Teamsなどとの連携、③要約・ToDo整理、④料金、⑤データ管理の5点を確認しましょう。会議の種類によって向いているツールは変わります。
AI議事録ツールとは?
AI議事録ツールとは、会議の音声を文字に起こし、AIを使って要点や決定事項、タスクなどを整理するサービスです。
基本的には「録音→文字起こし→要約」という流れで使います。サービスによっては話者の識別、リアルタイム文字起こし、会議内容の検索、AIへの質問、CRMやチャットツールとの連携などにも対応しています。
一方、すでに文字起こしした文章をChatGPTへ渡して議事録に整える方法もあります。専用ツールと生成AIを使い分けることで、会議後の作業をさらに効率化できます。
AI議事録ツールおすすめ7選
ここでは単純な順位ではなく、「どんな使い方に向いているか」で7サービスを整理します。
1. Notta|個人からチームまで幅広く使いたい人向け
Nottaは、文字起こしからAI要約まで一つのサービスでまとめたい人に向いています。
公式情報では、Zoom・Google Meet・Microsoft Teams・Webexなどの会議に対応。フリープランは月120分、プレミアムは月1,800分、ビジネスは文字起こし時間が無制限です。2026年9月時点では、プレミアムの年間プランが月あたり1,185円、ビジネスが月あたり2,508円です。
向いている人:まず無料で試したい人、個人利用からチーム利用まで検討したい人。
2. Rimo Voice|日本語の会議を中心に使いたい人向け
Rimo Voiceは、日本語の会話を文字起こしし、議事録や会議情報を整理したい人に向いています。
公式情報では、文字起こしプランが月1,650円、プロプランが月4,950円、チームプランが月6,600円。プロプランではAIによる詳細な要約や会議AIアシスタントなどを利用できます。専門用語や社内用語を登録して文字起こしの精度を高める機能も用意されています。
向いている人:日本語の会議が多い人、専門用語を含む会議を継続的に記録したい人。
3. tl;dv|オンライン会議と業務ツールをつなげたい人向け
tl;dvは、オンライン会議の記録だけでなく、その後の情報活用まで考えたい人向けのサービスです。
Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなどの会議を記録し、文字起こしやAI要約、アクションアイテムの整理に活用できます。営業や顧客との商談など、会議後に情報を別の業務へ渡したい場合は、連携機能も確認しておきましょう。
向いている人:オンライン会議が多い人、会議情報を営業やチーム運営につなげたい人。
4. LINE WORKS AiNote|企業利用や管理機能を重視する人向け
LINE WORKS AiNoteは、組織で使うことを前提に、議事録作成と管理をまとめたい場合に候補になります。
公式サイトでは、チームプランが年額契約で月19,800円、ビジネスが月54,000円、エンタープライズが月162,000円。自動話者認識、AI要約、Web会議の録音などに対応し、プランによって文字起こし時間やデータ保管期間、APIなどの条件が変わります。
向いている人:個人利用よりも、部署・会社単位で管理しながら使いたい人。
5. Fireflies.ai|会議を検索・分析まで活用したい人向け
Fireflies.aiは、会議の記録を残すだけでなく、後から検索したりAIに質問したりしたい人に向いています。
公式情報では、無料プランから利用でき、Zoom・Google Meet・Teamsなどに対応。AI要約、リアルタイムメモ、会議検索、AIアシスタントなどを提供しています。有料のProは年払いで1席あたり月10ドル、Businessは月19ドルです。
向いている人:会議数が多く、過去の発言を後から探したい人。
6. Otter.ai|英語を含むオンライン会議を記録したい人向け
Otter.aiは、オンライン会議の文字起こしや要約をまとめて管理したい人に向いています。
Zoom、Microsoft Teams、Google Meetに対応し、話者識別、ライブ文字起こし、AIチャットなどを利用できます。無料のBasicでは月300分の文字起こしが案内されており、有料Proでは月1,200分のアプリ内録音などが利用できます。
向いている人:英語を含む会議、海外チームとのオンラインミーティングを効率化したい人。
7. ZoomのAI機能|Zoom中心の環境で完結させたい人向け
Zoomを普段から使っているなら、外部ツールを追加する前にZoom WorkplaceのAI機能を確認する方法もあります。
2026年6月22日から「AI Companion」という名称は廃止され、従来のAI機能はZoom Workplace内で提供されています。ミーティング要約では、会議の音声をもとにAIが要約を作成できます。利用には対象プランや管理者設定などの条件があります。
向いている人:すでにZoomを中心に仕事をしていて、会議ツールを増やしたくない人。
AI議事録ツールを選ぶ5つのポイント
「高機能だから良い」ではなく、自分の会議で必要な機能から逆算すると選びやすくなります。
1. 日本語の文字起こしを確認する
日本語の会議が中心なら、固有名詞や専門用語をどの程度扱えるか確認しましょう。無料プランやトライアルがある場合は、実際の会議に近い音声で試すと判断しやすくなります。
2. Zoom・Meet・Teamsとの連携を見る
会議ツールとの相性は重要です。対応していても、管理者設定や録音方法などが異なる場合があります。自社の環境でどこまで自動化できるかを確認してください。
3. 要約だけでなくToDoまで整理できるか
議事録作成の目的が「読むための記録」なのか「会議後の行動につなげること」なのかで必要な機能が変わります。決定事項やアクションアイテムを整理できるか確認しましょう。
4. 料金を会議時間から考える
月額料金だけでなく、月に何時間使うのかを計算します。無料枠を超えた後の料金や、チーム利用時のアカウント数もチェックしましょう。
5. データの扱いを確認する
社内会議や顧客との商談では特に重要です。保存期間、アクセス権限、AI学習への利用、セキュリティ認証などを公式情報で確認し、自社ルールに合うサービスを選びましょう。
AI議事録ツールを使うメリット
一番のメリットは、会議中のメモと会議後の整理にかかる負担を減らし、会話そのものに集中しやすくなることです。
- 会議中にメモを取り続けなくても記録を残せる
- 会議終了後の要約作成を効率化できる
- 決定事項やToDoを整理しやすい
- 過去の会議内容を検索しやすくなる
- 商談や社内会議の情報を次の業務へつなげやすい
ただし、AIが作った議事録をそのまま正式記録にするのは避けましょう。重要な数字、人名、期限、決定事項は人が最終確認する運用が安全です。
AI議事録ツールを使うときの注意点
録音・文字起こしを始める前に、参加者への説明や社内ルール、機密情報の扱いを確認しておきましょう。
特に確認したい項目:録音の扱い、データ保存、AI学習への利用、権限管理、社外共有の方法。
ChatGPTで議事録を作る方法との違い
録音から議事録作成まで自動化したいなら専用ツール、文字起こし済みの文章を自由に加工したいならChatGPTが使いやすいケースがあります。
ChatGPTなら、文字起こしした文章を渡して「決定事項」「ToDo」「次回までの課題」など、必要な形式に整理できます。
具体的なプロンプトや手順はChatGPTで議事録を作る方法で解説しています。
AI議事録を仕事につなげる活用法
議事録を作ること自体をゴールにせず、会議後の行動までつなげるとAIの価値を活かしやすくなります。
- 決定事項を担当者ごとに整理する
- 期限付きのタスクを抜き出す
- 次回会議のアジェンダ候補を作る
- 商談後のフォローアップメールの下書きを作る
- 過去の会議から必要な発言を検索する
AIを議事録だけでなく仕事全体に活用したい場合は、AIを仕事で使う方法も参考になります。
AI議事録ツールを導入する前のチェックリスト
申し込む前に、次の5項目を実際の会議環境に当てはめて確認しましょう。
□ 月に何時間の会議で使うか
□ Zoom・Meet・Teamsのどれを使っているか
□ 日本語・英語など必要な言語は何か
□ 議事録を作った後に何へつなげたいか
□ 録音データを自社ルール上扱えるか
この5つが整理できれば、料金だけを見て選ぶよりも、自分の用途に合うサービスを絞り込みやすくなります。
AI議事録ツールに関するよくある質問
無料で使えるAI議事録ツールはありますか?
あります。Notta、Fireflies.ai、Otter.aiなどは無料プランを用意しています。ただし、文字起こし時間や保存容量、AI要約などに制限があるため、実際の利用量を確認してください。
AIが作った議事録はそのまま使えますか?
重要な内容は人が確認してください。特に人名、数字、日付、金額、決定事項などは誤認識が業務上の問題につながる可能性があります。
Zoomを使っているなら専用ツールは不要ですか?
必ずしもそうではありません。Zoom WorkplaceのAI機能で十分な場合もありますが、検索、外部サービス連携、会議データの管理などを重視するなら専用ツールを比較する価値があります。
AI議事録ツールとChatGPTはどちらを使えばいいですか?
役割で分けると考えやすいです。録音・文字起こし・会議管理まで自動化したいなら専用ツール、文字起こし後の文章を自由に整理・加工したいならChatGPTが候補になります。
AI議事録ツールは「会議後の仕事」まで考えて選ぼう
AI議事録ツールを選ぶときは、文字起こしの精度だけでなく「会議後に何をしたいか」まで考えることがポイントです。
個人で手軽に始めたいなら無料プランのあるサービス、チームで使うなら管理機能、営業や商談で使うなら検索・連携機能というように、目的から候補を絞っていきましょう。
また、料金や機能は変更されることがあります。申し込む前には各サービスの公式情報を確認し、録音データや機密情報の扱いについても自社のルールと照らし合わせてください。


コメント